映画『ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ』

コリン・ファース ジュード・ロウ ニコール・キッドマン ローラ・リニー 監督:マイケル・グランデージ(初監督) 脚本:ジョン・ローガン『007 スペクター』原作:「名編集者パーキンズ」 A・スコット・バーグ著(鈴木主税訳、草思社刊) 2015年/イギリス/英語/104分/シネマスコープ/カラー/5.1ch/原題:GENIUS/字幕協力:柴田元幸/日本語字幕:寺尾次郎 サントラ:ワーナーミュージック・ジャパン 提供:KADOKAWA、ロングライド 配給:ロングライド
10/7(金)、TOHOシネマズ シャンテ先行公開 10/14(金)より全国順次公開

カリスマ編集者と天才作家。名作誕生の裏側にかくされた、友情と闘いを描く感動の実話。

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イントロダクション

コリン・ファース×ジュード・ロウ 絶頂期を迎えた2人の名優が初共演!名作誕生の裏側に隠された、友情の絆を感動的に描いた実話

『キングスマン』(15)のスパイから、『英国王のスピーチ』(10)の吃音の英国王まで、彼に演じられない役は存在しないと思わせる名優コリン・ファース。『シャーロック・ホームズ』(09)が世界的に大ヒットし、実力と高い人気を誇るジュード・ロウ。祖国イギリスとハリウッドを自在に行き来し、世界中の観客を魅了する二人の名優が夢の初共演。コリンとジュードが演じるのは、「この世に書物ほど大切なものはない」と、卓越した審美眼と献身的な姿勢で作家を支えたカリスマ編集者パーキンズと、彼が天才と惚れ込んだ若き天才作家トマス・ウルフ。文学に全てをかけた実在の二人を圧倒的な存在感で熱演している。主演の二人の他にも、ハリウッドきっての演技派俳優が集結。ウルフを奪われるのではないかと、パーキンズに敵意を燃やすウルフの愛人アリーンにはニコール・キッドマン、フィッツジェラルドにはガイ・ピアース、パーキンズの妻ルイーズにはローラ・リニー、ヘミングウェイにはドミニク・ウェストが豪華共演。トニー賞受賞のイギリス演劇界の鬼才マイケル・グランデージが満を持して初メガホンを取り、アメリカ文学黄金期を魅力的に再現した。

「グレート・ギャツビー」、「老人と海」。アメリカ文学史に残る名作はたった一人の編集者が見出した

「武器よさらば」「老人と海」のノーベル賞作家アーネスト・ヘミングウェイと、村上春樹の新訳やレオナルド・ディカプリオ主演、バズ・ラーマン監督による映画化で近年再び話題となった「グレート・ギャツビー」のスコット・F・フィッツジェラルド。今では偉大な作家と称えられる二人を全く無名だった時代に発掘し、会社の上層部の反対を押し切って出版したというカリスマ編集者マックス・パーキンズ。パーキンズは土に埋もれた原石を発掘し、的確な助言で磨き上げるだけでなく、悩める作家たちの人生の心優しい伴走者だったことでも知られている。

そんなパーキンズが、最もその作品に感銘を受け、才能を信じた作家が、トマス・ウルフだった。1938年に37歳で亡くなるまで、アメリカでは大変な人気を博し、現在でも20世紀前半を代表する作家として愛され続けている。

本作で描かれる、ベストセラー小説の編集をめぐり二人に生まれた父と息子のように惹かれ合う運命の絆は、アメリカ文学史上類まれなエピソードとして現在も語り継がれている。

ストーリー

傷ひとつ残らないなら、真の友情とは言えない。

ある日、編集者パーキンズの元に無名の作家トマス・ウルフの原稿が持ち込まれる。彼の才能を見抜いたパーキンズは、感情のままに、際限なく文章を生み出すウルフを支え、処女作「天使よ故郷を見よ」をベストセラーに導く。そして更なる大作に取りかかるふたりは昼夜を問わず執筆に没頭。パーキンズは家庭を犠牲にし、ウルフの愛人アリーンはふたりの関係に嫉妬し胸を焦がす。やがて第二作は完成し、またも大ヒット。その一方で、ウルフはパーキンズ無しでは作品を書けないという悪評に怒り、二人の関係に暗雲が立ち込める。果たして、立場を超えて生まれた二人の友情の行く末はー?

キャスト

コリン・ファース COLIN FIRTH

コリン・ファース COLIN FIRTH

マックス・パーキンズ Max Perkins

ジュード・ロウ JUDE LAW

ジュード・ロウ JUDE LAW

トマス・ウルフ Thomas Wolfe

ニコール・キッドマン NICOLE KIDMAN

ニコール・キッドマン NICOLE KIDMAN

アリーン・バーンスタイン

ガイ・ピアース GUY PEARCE

ガイ・ピアース GUY PEARCE

F・スコット・フィッツジェラルド

ローラ・リニー LAURA LINNEY

ローラ・リニー LAURA LINNEY

ルイーズ・パーキンズ

ドミニク・ウェスト DOMINIC WEST

ドミニク・ウェスト DOMINIC WEST

アーネスト・ヘミングウェイ

スタッフ

MICHAEL GRANDAGE

マイケル・グランデージ(監督/プロデューサー)

1962年生まれ。イギリスとブロードウェイの両方において、演劇の世界で最も尊敬を集める人物の一人。本作が映画監督デビュー作となる。
シェフィールド劇場(2000~2005年)とドンマー・ウエアハウス(2002~2012年)の芸術監督を務め、数々の賞に輝く。2011年、ロンドンにマイケル・グランデージ・カンパニーを設立。近年では、ロンドンにあるノエル・カワード劇場で公演した5つの舞台で大成功を収める。その中には、ジュード・ロウ主演の「ヘンリー5世」もあった。2011年には、女王誕生記念叙勲で大英帝国勲章コマンダー勲爵士(CBE)を受ける。

JOHN LOGAN

ジョン・ローガン(脚本家/プロデューサー)

1961年、アメリカ、イリノイ州生まれ。『グラディエーター』(00)、『アビエイター』(04)、『ヒューゴの不思議な発明』(11)の脚本で3度アカデミー賞®にノミネートされる。その他の主な作品は、『エニイ・ギブン・サンデー』(99)、『ラスト サムライ』(03)、『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』(07)、『ランゴ』(11)、製作も務めた『英雄の証明』(11)、『007 スカイフォール』(12)、原案も手掛けた『007 スペクター』(15)など。本作では、原作にほれこみプロデューサーも務めた。

BEN DAVIS

ベン・デイヴィス(撮影監督)

MARK DIGBY

マーク・ディグビー(美術監督)

JANE PETRIE

ジェーン・ペトリ(衣装デザイナー)

CHRIS DICKENS

クリス・ディケンズ(編集)

ADAM CORK

アダム・コーク(音楽)

原作とサントラ

原作

名編集者パーキンズ“Max Perkins: Editor of Genius”
A・スコット・バーグ著、鈴木主税訳(草思社刊)

1978年に出版されたピューリッツァー賞作家A・スコット・バーグの処女作。
パーキンズを取り上げた大学の卒論をもとに、バーグは自らの足で資料を集め、数多くの人々に取材を重ね、中でもパーキンズの5人の娘と、彼が勤めた出版社スクリブナーズ社が全面協力した。
映画『ベストセラー~』では、パーキンズとトマス・ウルフの関係に焦点をあてているが、原作ではパーキンズの生い立ちから死まで、まさにその全人生を網羅している。フィッツジェラルド、ヘミングウェイの他にも、当時の有名作家が多数登場し、もはや一編集者の伝記ではなく、アメリカ文学とカルチャーがダイナミックに変わった時代の裏側を描いた一大ノンフィクション。と同時に、信念に従って生きることの美しさを伝えてくれる物語でもある。
本のサブタイトルで映画の原題でもある「GENIUS」には、“天才”と共に”守り神”という意味もある。

A・スコット・バーグ(原作/プロデューサー)A. SCOTT BERG

1949年、アメリカ、コネティカット州生まれ。1971年、プリンストン大学を卒業。名編集者マックスウェル・E・パーキンズをテーマにした卒業論文が英米文学科の賞を受け、それを1冊の伝記作品にまとめた著書「名編集者パーキンズ」はベストセラーとなり、全米図書賞を受賞。17年前にジョン・ローガンに会い映画化の申し出を受け、今回自ら製作も務めた。
その後も、「虹を掴んだ男 サミュエル・ゴールドウィン」、ピューリッツァー賞を受賞した「リンドバーグ─空から来た男」、ニューヨークタイムズのベストセラーで1位になったキャサリン・ヘプバーンの伝記的回想録「Kate Remembered」、第28代大統領の伝記「Wilson」などを発表する。

サウンドトラック

ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ
オリジナル・サウンドトラック/アダム・コーク

(ワーナーミュージック・ジャパン)2016年9⽉21⽇発売

美しくドラマティックな旋律は、トニー賞音響賞受賞経験のある作曲家、アダム・コーク。 オーケストラ曲から1920年代のアメリカン・ジャズ、コーラス曲など印象的な場面を彩る様々な音楽を手掛けている。

<音楽:アダム・コーク>

オペラ/ミュージカルの作曲家で、共同作詞も行い、トニー賞などの受賞経験もある。代表作は2010年にトニー賞音響賞を受賞したブロードウェイ・ミュージカル「レッド」のほか、2011年オリビエ賞音響賞受賞の「リア王」など。マイケル・グランデージ監督とも長きにわたり仕事を続けている。映画音楽を手掛けたのはドキュメンタリー映画『London Road』(15・未)に続き、本作が2作目。

パーキンズが手がけた代表的な書籍

トマス・ウルフの著書

「天使よ故郷を見よ」“Look Homeward, Angel”(絶版)

1929年に出版された、トマス・ウルフの処女作。パーキンズのもとに「失われしもの」というタイトルで持ち込まれた原稿から、約9万語を削除して完成した。新しいタイトルは、詩人ミルトンの「リシダス」から取られた。ノース・カロライナの山間の町に生まれ育った、ウルフ自身がモデルの主人公ユージン・ガントの幼少期と青春を描いた自伝的小説。愛人のアリーン・バーンスタインに献辞が贈られている。大変なベストセラーとなり、ウルフはまさに一夜にして有名人となる。

「時と川の」“Of Time and the River”(絶版)

1935年に出版された、トマス・ウルフの第2作。前作に続く、ユージン・ガントの青年時代が描かれる自伝的作品。ガントは故郷を離れてハーバード大学に入学し、やがて放浪の旅に出る。パーキンズの反対を押し切って、献辞は彼に贈られた。発行された年は大恐慌で、出版業界も大不況だったにもかかわらず、初版はたちまち売り切れ、毎週のようにベストセラーの3位までに入った。

グレート・ギャツビー“The Great Gatsby”

1925年に出版された、フィッツジェラルドの第5作目。発売当時、書評で絶賛されるが、本は売れず一時的に絶版になったことさえあった。
夜ごと豪邸でパーティを開く謎の大富豪ギャツビーの本当の目的と過去の秘密が、繊細かつ鮮やかな文章で美しくも残酷に明かされていくのだが、当時の彼の若いファンには理解できなかったのではないかと言われている。しかし、作者と共に死後に再評価され、今では20世紀最高の小説と称えられ、全世界でロングセラーを記録している。

「グレート・ギャツビー」

「グレート・ギャツビー」
スコット・フィッツジェラルド著、村上春樹訳
(中央公論新社刊)

「F・スコット・フィッツジェラルド」F. Scott Fitzgerald

ロスト・ジェネレーションを代表する作家。1896年、アメリカ、ミネソタ州生まれ。1920年の衝撃的なデビュー作「楽園のこちら側」は、若い世代を中心に熱狂的に受け入れられ、彼が生み出した言葉“ジャズ・エイジ”は、20年代のアメリカ文化を象徴する言葉として定着し、彼自身も新時代のアイコンとなる。
しかし、妻ゼルダとの派手な暮らしや彼女の病気に振り回されるうちにスランプに陥り、世間からは過去の流行作家と見なされるようになる。1934年にようやく完成した「夜はやさし」も売上は伸びなかった。1940年心臓発作で他界。享年44歳。死後ようやく時代が追いつき、アメリカ文学を代表する作家として劇的な再評価を受け、現在に至る。

老人と海“The Old Man and the Sea”

1952年に出版された海洋小説。この作品への評価が、ノーベル文学賞受賞につながった。キューバの年老いた漁師サンチャゴが、巨大なカジキマグロに遭遇。4日間に渡る孤独な死闘の末に遂に仕留めるが、舟にくくりつけた獲物は帰る途上でサメに襲われる──。峻厳な自然の偉大さ、人間の無力さと勇気を描いた傑作。この作品が生まれるきっかけのひとつとなっただろう出来事が、映画『ベストセラー~』で再現されている。

「老人と海」

「老人と海」
ヘミングウェイ著、福田恆存訳
(新潮文庫刊)

「アーネスト・ヘミングウェイ」Ernest Hemingway
写真右:ヘミングウェイ、中央:パーキンズ

ノーベル賞作家。1899年、アメリカ、イリノイ州生まれ。戦争、釣り、ハンティング、ボクシング、闘牛と、肉体を駆使した闘いや冒険を求め、その体験を簡潔で力強い文体で表現し、アメリカの理想を体現した作家として人気を博す。
時に下品な言葉も使われ、パーキンズはそれを社の上層部に通すのに骨を折ったという。「日はまた昇る」「武器よさらば」「誰がために鐘は鳴る」「老人と海」など代表作は映画化もされ、世界中から敬愛される作家となる。しかし、晩年は躁鬱病となり、1961年にショットガンで自殺する。享年61歳。

仔鹿物語“The Yearling”

マージョナリー・キナン・ローリングズが1938年に発表。フロリダ州の田舎に住む気弱な少年ジョディが主人公。ある日狩猟中に父親が子連れの雌鹿を撃ち殺してしまい、残された仔鹿はフラッグと名づけられジョディが飼い始める。ジョディはフラッグと心を通わせ絆が芽生えるが、成長したジョディは家の作物を食い荒らすようになる。たまりかねた母親はジョディを銃で撃ち、瀕死のフラッグを前に、ジョディは重大な決断を下さなければいけなくなる。少年から大人への成長を描いたピューリッツァー賞を受賞した児童文学の傑作。

「仔鹿物語」

「仔鹿物語」
ローリングズ著、土屋京子訳
(光文社古典新訳文庫刊)

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10/7(金)、TOHOシネマズ シャンテ先行公開 10/14(金)より全国順次公開